レビの地上波やスカパーのチャンネルをゴチャゴチャ回していると、スーツを着た白髪交じりの先生らしき人が教壇に座り、何のBGMもなくひたすら小難しいことをしゃべりまくる番組を見かけたことがあるかと思います。それが放送大学です。



放送大学は文部科学省に認可された正規の大学です。卒業要件を満たせば「教養学士」がいただけます。最近は大学院もできて修士号も取れるようになりました。



放送大学の謳い文句は「自宅で学べる、一科目から学べる」。



ではどうやって学ぶかといいますと、ざっと次のような流れになります



① 申請した科目の講義をテレビ・ラジオで視聴する(放送授業)。それぞれの科目には印刷教材があるので、それも並行して勉強する。



② 通信レポートを提出し、添削を受ける(「通信指導」と呼びます。中間テストのようなものですね)。合格すれば③へ。



③ 単位認定試験を受けに行く。これは自宅では受けられません。所属する学習センターへ行きましょう。合格すれば晴れて単位認定です。



これが一学期(半年)の流れです。



このほかに「面接授業」と呼ばれるスクーリングもあり、学位取得を狙う学生は規定の単位数を面接授業で取得することが義務づけられています。



実は私、入学するかなり前から放送大学の存在を知っていて、ずっと勉強したいと思ってたんです。でも、当時住んでいたアパートでは何故か地上波の放送大学がキレイに拾えなくて、講義を受けるのはムリだな~と諦めていました。スカパーに入る経済的余裕はなかったし。仕方がないから、印刷教材だけ手に入れて読んでいました。印刷教材は大きな書店に並んでいましたから。



その後、心理カウンセリングを受けることになりまして、担当のカウンセラーが放送大学の卒業生だったんですね。で、私は言いました。「私も放送大学で心理学を勉強したい。でも放送がキレイに入らないんですよね」と。ところが、カウンセラーの先生はこう答えたのです。



テレビ見なくても単位とれますよ」。



!?」。生来生真面目な(?)私は耳を疑いました。



つまり、放送を見なくても印刷教材をしっかり読み込めば、何とか単位は取れるということなのです。大きな声じゃ言えない話しですが。



そんなわけで望みをもらい、入学を即決しました。



しかし世の中はそうそう甘くないものです。やはり講義をちゃんと聴かないとダメな科目もあるんです。このへんの話しはまた後ほど。



ちなみに、通常の国立大学の講義はひとコマが100分と文科省で定められています。ところが放送大学の放送授業はひとコマ45分しかありません。本来ならば100分にしなくちゃいけないのですが、放送大学には印刷教材というものがありまして(いわゆる教科書です)、これを読み込むことに残りの45分を費やし、合計で100分の勉強をこなした、と考えているようです。



放送大学におられるみなさん、印刷教材は真面目に読みましょう(笑)。